この本は読んでいないが、ディズニーアニメで何度も鑑賞した。極めて印象深い話だった。これを吉川先生に語らせると「反経済、反成長を訴える物語」だそうだ。まさしくこれから未来を物語る。
【中古】人口と日本経済 長寿、イノベ-ション、経済成長 /中央公論新社/吉川洋 (新書)
日経の関連記事で、吉川洋先生の「幼少期読んだ一冊が忘れられない」というのがあって目に留まる。
吉川洋先生の論文や著書はいくつか読ませていただいているが、この記事のコメントに未来が潜んでいる。「巣ごもり」するならゲームではなくて、ここに紹介されているいくつかの本に挑戦してみてはいかがだろうか?
中でもギリシャ『悲劇の誕生』の紹介で、”古代ポリスの繁栄の根底にあったのは非理性であり、やがて理性が優勢になると衰退の道をたどり、衰退が極まったときに登場してきたのが、ソクラテス、プラトンらの哲学者だったというのです。””というコメントにはうなった。「理性が優勢になると衰退する」というジレンマはどこの世界(社会)にも確かにある。
ここでは吉川先生がご専門のシュンペーターにも関連づけていて、”シュンペーターのいうイノベーターはニーチェが提示したディオニュソス的な存在だといえます。ところが、やがて組織の官僚化が進み、資本主義はやむなく社会主義に移行すると唱えたのは、間違いなくニーチェの影響でしょう。”「官僚化が進み社会主義へ」の過程でニーチェがシュンペーターの理論に影響していたとは知らなかった。
また、
”マルクス経済学では、経済は下部構造であり、資本主義経済は行き詰まると論理的に説明していたはずなのに、大内力の『国家独占資本主義』では現在の資本主義は腐っているから倫理的に許せないという主張を展開していたからです。”吉川先生がマル経に幻滅するきっかけであり、ケインズ研究へと傾く理由となるわけだ。
この文脈に自らの道程を重ねたい。及ばずながら・・
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