人によっては、これを戦争状態と称する方もいるようだ。だいぶ前、ドミニク・モイジ氏は分断が大惨事をもたらすと話していたが・・

では、誰が敵なのか?と問うと答えが難しい。この敵は単にウィルスではない。
もっと深い。

ではこのウィルスが収束したときの勝者は誰か?と問うと、これも難しい。
しかし、アメリカの大統領がトランプになってから何が変わったか?というと、グローバル化にくさびが打たれたということがあって、これが答えになるかもしれない。
ポピュリズムの拡散の延長にこのウィルス問題があるとすると、これから世界はますます分断してゆくであろう。

グローバル化の対岸にポピュリズムを位置すれば、おのずとこれが武器を持たない戦争であることがわかる。我々は今戦時下にある。

城

そしてこの戦争によってもたらされるのは、各国の自衛防衛意識の高まりとなり、極論すると自給自足社会を確立できる国が最後に生き残る。もはや国交は限りなくゼロに近づき、貿易は減少、最後には世界的な共産圏が生まれる。
これはアメリカの民主党大統領候補でサンダースが善戦していることと無関係ではない。サンダース大統領になれば、この流れはもっと加速する。

これは過去の戦争となんら変わらない、資本主義のと共産圏の戦争であり、もはや資本主義は意味を持たなくなることが明らかなのである。

株下落

最後に、この戦争の敵は誰か?という問いに戻ろう。

それは貧困である。

格差が拡大した社会のふりこが大きく富裕層に触れすぎたことによって、貧困層から発したウィルスは世界をクラッシュして、ゼロベースのバランスをもたらそうとしているのである。トリガーはこの富裕層と貧困層の狭間にいる中間層だ。中間層の貧困化がこの戦争に加担したのだ。そのことに誰も気づかない。今回の敵は外から見えない、内なる敵だ。誰も勝者はいない。

マルクスの亡霊は今も生きていた。トランプという資本主義社会の最も成熟した状態から、サンダースという社会主義社会、そして世界は共産主義経済に落ち着こうとしていることも忘れてはならない。我々は理屈抜きでこれを受け入れる準備をするべきである。