ミッドランドで『ハウス・ジャック・ビルト』鑑賞。この重苦しい映画を見ていて、「もしかしたらこの劇場の中にも殺意のある人がいるのではないか?」と疑いたくなる空気があった。スクリーン12はほぼ満席。
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ラース・フォン・トリアーの一連の作品は正常な映画と言えない。後味が悪い。見てはいけないものを見てしまった罪悪感にかられる。
それは彼の生い立ちによる面と、彼が内面に抱えている病理にも由来する。
デンマークの「ドグマ95」運動の首謀者である彼のアヴァンギャルド性をある程度知っておかないと、彼の知性には遠く及ばない。


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とにかくこの映画には挑戦する意欲がないと155分に耐えられない。フォン・トリアー作品を見ることは、自らへの挑戦である。
彼の精神性はそのカメラの動きにも由来する。映画は全くピントが合わず、ブレが大きい。これも具合悪くなる理由のひとつだ。
我々には、この乱れを受け入れる覚悟がいる。
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ハウス・ジャック・ビルト』とは、主人公の殺人鬼ジャックが家を建てる話である。
彼は自らの家を設計し何度も何度も理想の家を作ろうとするがなかなかうまくいかず、最後に出来上がった家が・・・
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この映画を鑑賞する前にもしダンテの『神曲』地獄編をチラリと学習しておくと、より理解が深まるかもしれない。ブルーノ・ガンツ演じるヴァージは地獄変の案内人ウェルギリウスである。
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これ以上は何も書けない。
まずは正気な状態で冷静に鑑賞することをお勧めする。
この映画に対峙するのは容易ではない。



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