会社の入るビルをワンフロア使って突然図書室が現れた。丸善とタイアップした仕組みを構築しようとしているようだ。とりあえず”本を読む”という行為に必然性があるということか。



この本は少し前に駅の売店で見つけた「もっと言ってはいけない」という本の前、3年ほど前に新潮社からリリースされた本だ。生まれながらにすべてが決められている。遺伝的な要素でほぼすべては決まっている、というお話だ。
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要約するとそういうことで、アルコール中毒、精神病、犯罪は遺伝する、という衝撃的事実をエビデンスを示して証明する。刺激的な内容なので「言ってはいけない」というタイトルにしたような。サブタイトルに残酷な真実とあるように、統合失調症で悩む方やパーソナル障害の方は不愉快に思うだろう。

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しかし進化論とはもともと不愉快な学問で、この進化の過程でヒトは必然の中でこころの中もデザインされているのだ。

長崎で女子高生が人を殺して頭などを切断する、という事件があった。父親は弁護士だったが自殺した。この少女が遺伝でこのような残酷な行為をしたという可能性にも触れている。一卵性双生児が生まれてすぐに別々の場所で育てられて数十年後に消息を調べたらそれぞれが犯罪を起こしていた、という複数の事例でこれを立証できる。



日本で都市部の20代女性の貧困が拡大している。地方から都市に出てきて風俗店に勤め、それなりの金を蓄えてそれなりの男性と結婚する、というパターンに狂いが生じていて、そのそも今の若い草食系男子は風俗店に通わなくなるので、風俗店の価格破壊が生じ給料も減り続ける。高給だった風俗嬢がコンビニ店員と同じ程度の給料に下落して「最貧困女子」が増えているそうだ。そもそもこれらの貧困女子は、地方を疎外されて都市へ向かう。その理由は精神的な障害により地元で協調することができなかったからだ。これもまた遺伝で決まっているということらしい。

こうした知識社会の大きな格差は、個々の努力では補えない。「知識社会は、知能の高い人間が知能の低い人間を搾取する社会」だ。

これは見た目にも表れる。「美貌格差」というのがあって、女性において美人には8%のプレミアムがついて、ブスには4%のペナルティがつく。これを生涯賃金にすると3,600万円の美貌格差が生じているということらしい。男性はもっと悲惨でぶさいくな男性は13%のペナルティが生じる。採用者の立場になれば、狂暴で目つきが悪い醜い男性は採用しにくい。つまりはそういうことなのだ。

様々なエビデンスを示されてもっともらしく書かれたこの本をどこまで信用するべきか悩ましいが、少なくとも最後に書かれた「自己欺瞞」について「ヒトはウソをつくために知能を発達させた」という一文には脳科学や経済学でも教わる部分である。脳は自分に嘘をつく。その嘘の積み重ねが格差と進化を作り出したともいえる。

唯一この背景としてひっかかるのが著者のプロフィールが明確にしめされていないことだ。
本人の写真すらわからず、名前もペンネームだそうだ。

休みの日、一日で読み終えた。
なんとも苦しくなる本ではあるが、「お前は遺伝によって頭が悪いのだ」と言われると納得できる。
自分は頭が悪い。そう自覚することで、合理的な判断ができるかもしれないからだ。


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マレーシアで準優勝した山口茜さんがシンガポールでも活躍している。彼女もきっと遺伝であれだけの才能を生かしているに違いない。
(=^ェ^=)



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