永平寺から東尋坊を経て福井の安ホテルに一泊する。大晦日、というとなんとなくにぎわいを期待するが地方都市の駅周辺や繁華街は猫も歩いていないゴーストタウンである。このような事態を想像しなかったわけではないが、あまりにも寂しくて夕暮れの百貨店に寄る。それもなんと「西武百貨店」。
セゾンの象徴西武百貨店はもうセゾンの資本ではなく、セブンアンドアイが株主だ、そごうと西武がスーパーであるイトーヨーカドーに買収されることをバブル期に想像するものはいなかった。
このさびれた西武百貨店なんと「銀座田屋」が入っていると知ってダーリンさんが大興奮。私共よりずっと年配の方が好んでオーダースーツを作るのがステータスだった時代の純日本ブランドだ。あまり乗り気ではなかったが、結局ネクタイとシャツを購入。ダーリンさんのお父さんとお母さんにもプレゼントを購入。望外な出費もいとわず。
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その後最上階の食堂街でささやかな年越しそばを食べようと店に入る。時間は夕方5時。ここもまたさびれたムード。我々以外は年配の女性が1名だけだった。
かき揚げ蕎麦ともう一品注文して小一時間過ごしてでようとしたら「蛍の光」が流れてきた。どうもこの日の閉店時間が6時だったようだ。先日豊橋で寄った「穂の国百貨店」やここのように、地方の百貨店が街を盛り上げるというステータスは失われてしまったようだ。
それでも食べた蕎麦がそこそこおいしかったがらいいものの、特別な用事のない限りわざわざ福井まで来ることはなかなかないかもしれない。勝山の恐竜と、永平寺に修行に行くときぐらいかもしれない。
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