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呼称はアメヤ横町とかなんとか色々あるが、もとはアメリカ進駐軍の物資が放出されて人がここに集まるようになった街なのだ。
東京に限らず闇市の歴史は古い。黒澤明監督の『野良犬』や『酔いどれ天使』などで映されている。当時は非合法だが、生きるためにここへ訪れた者の数は知れない。
自分が物心ついたとき、家族で年末の準備にここでシャケを一本買ったりしていた。思えば、これは築地の仕事だ。アメ横はなんというかもっとエキゾチックな感じだった。
東南アジアに旅行すると必ず夜市のような通りがあって、極めて危険な通りだがエキサイティングな喧騒を味わえる。東京だとここと浅草と築地や渋谷センター街、新宿歌舞伎町あたりだろうか。
どの通りもどの店もエキサイティングなのだが、客引きをする人がほとんど外国人というのも皮肉な気がする。もはやここは日本ではない。外国人が占有して日本人向けに商売をする通り。いや、行き交う人も外国人。場所は日本でもここは日本ではない。
広義のウィンブルドン現象、そして大相撲現象とも言える。
受け入れることでこの国が潤うのならそれもまた良し。
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