人間国宝、柳家小三治師匠のご冥福をお祈りします。

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昨日の日経春秋より
本音で歌えよ」って思いますね。7日に亡くなった人間国宝の噺(はなし)家、柳家小三治(こさんじ)さんが評したのは指揮者のカラヤン。スタイルは美しいが血の通った人間を感じないと不満げだったそうだ。いくらクラシック好きでも絶頂期の巨匠をこう言い切れる人はあまりいない。

▼落語の本題の前に語る「まくら」の名手。しかし、ある時期まで決まった小話しか話さなかったと自伝に書いている。型どおり演じるうちに疑問がわいた。役者だって外壁つくろって演じる人に感心はしない。それをはぎ取ってみれば、その奥に素晴らしいものがあるのにねえ。以来、うまくやろうとしないと心に決めた。

▼小三治さんの著書「ま・く・ら」の解説で作家の矢野誠一さんが盟友の芸を論じている。彼が落語の庶民を演じると「それぞれの姿かたちが、私には固有の表情をともなって、はっきり見える」。お茶を酒代わりに花見をする長屋の面々も、あめ玉をねだる駄々っ子も。人間がわかんなきゃ落語にならないとよく口にした。

▼なにも芸にかぎった話ではない。世の中すべてのものの「形」を取り払い「中身」を吟味することが肝要だと小三治さんは言った。国会論戦が始まった。「成長と分配」に「新しい資本主義」。衆院解散を控えた大トリの演目に文句はない。問題は庶民相手に本音で歌っているかどうか。天の師匠のまなざしも厳しかろう。
こちらのツイートはユニークな写真があるますよ。→ 「新・美の巨人たち

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偶然だが、この日久しぶりに新宿末廣亭に行った。そこで見聞きした中には覚えのあるネタも多いが、いつ聞いても同じじゃない。その時々に時事ネタなどが隠されていて、同じネタなのにまるで感じ方が違う。これが落語の醍醐味だ。寄席にはどこか知的で辛辣な空気がまだ残されている。「騙されないぞ」という信念を感じる。特の政権批判もお笑いで包み込んでしまう。そこに本音を見る。
(=^・^=)



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