【中古】これからの「正義」の話をしよう−いまを生き延びるための哲学− / マイケル・サンデル
【中古】これからの「正義」の話をしよう−いまを生き延びるための哲学− / マイケル・サンデル

『これからの「正義」の話をしよう』(Justice: What's the Right Thing to Do?) の
マイケル・サンデルドイツ紙(Handelsblatt)のインタビューに応じていた。covid-19をめぐるパンデミックについて。
インタビューのタイトルが示すのは格差の急拡大だ。「同じボートに乗っていない。」ということは、ボートに乗れない人々の”死”を意味し、倫理の柱である”共通善”の崩壊、果てはポピュリズムの台頭を加速する、と言いたいらしい。

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「正義」という言葉に触発された10年前、のぼせ上って仕事でもサンデルのアイデアを持ち込んだりしたものだが、今思うととんでもないことだった。このように尊大で甘い言葉には罠がある。使い方を間違えると沈没するのは自分。
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Wikipediaにはドイツでサンデル批判がされていることを伝える。ドイツの政治学者レーゼ・シェーファーは、こう言っている。
「(サンデル的なコミュニタリアニズムの発想は、わが国ドイツにおいて)集団的排斥主義を帰結しかねない。これは、集団個別主義/集団至上主義的なゲットーの形成、つまり、排他的で特殊な『市民感覚・市民感情』によって結ばれたゲットーの形成を促す。そのため、民主主義的な公共性そのものの崩壊をもたらしかねない。」
これはすなわち、アメリカの、あるいはハーバードの常識が世界から大きくズレていることを示唆しているようにも思える。

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