この映画の目的は、一にも二にもキャリー・マリガンさんである。『未来を花束にして』以来、ご出産をはさんで久々の映画出演。あの『プライドと偏見』の妹役から『17歳の肖像』の悩ましい青春時代を演じる彼女。『華麗なるギャツビー』は確か3Dで鑑賞した。
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そんな彼女がこの『ワイルドライフ』今回は14歳の少年の母親役である。憂いのある母親を見事に演じている。
彼女のこれまでのキャリアと、この映画の母親の苦悩が素晴らしくマッチしていて感動する。映画のポスターや予告編でも印象的な青い背景(この煙は原爆のようにも見える)で二人が絶妙な表情でお互いを見つめあうシーンは、ラストに訪れる。ここに至るまでの家族の関係が次第に狂い始めてゆくこの時代、1960年頃のアメリカ。息子のジョー役を演じるエド・オクセンボールドの演技もまた素晴らしく、静かで緊張感のある映画の期待に応えている。彼が山火事を目の前にするシーンがすごい。山火事がメラメラ燃え上がるときの轟音が劇場を覆う。ものすごい迫力である。
しかしこのシーン以外は静かで美しい映画。モンタナの当時の風景を見事に再現しつつ、当時のアメリカの一般家庭にありがちな現実を示している。

我々が物心ついたとき、ちょうどアメリカが建国200年という時期でもあり、自由という名のアメリカを想像していた。アメリカは素晴らしい国で、我々はアメリカに憧れ学んできた、、、つもりだった。しかし当のアメリカの一般家庭、特に地方都市における失業率は高く、日本人が憧れるアメリカは極めて一部のきれいごとでしかなかったことがわかってくる。
特に海外に出て、日本以外の国から見るアメリカは世界からほとんどリスペクトされていないダメな国である。
残念なのか、そのダメなアメリカを日本がトレースしてきたことである。
そんなことが去来する素晴らしい映画。映画とはかくも時代と国を超えて我々に色々なことを教えてくれる。映画を愛し、映画に接してきて心からよかったと思う。

そんな彼女がこの『ワイルドライフ』今回は14歳の少年の母親役である。憂いのある母親を見事に演じている。
彼女のこれまでのキャリアと、この映画の母親の苦悩が素晴らしくマッチしていて感動する。映画のポスターや予告編でも印象的な青い背景(この煙は原爆のようにも見える)で二人が絶妙な表情でお互いを見つめあうシーンは、ラストに訪れる。ここに至るまでの家族の関係が次第に狂い始めてゆくこの時代、1960年頃のアメリカ。息子のジョー役を演じるエド・オクセンボールドの演技もまた素晴らしく、静かで緊張感のある映画の期待に応えている。彼が山火事を目の前にするシーンがすごい。山火事がメラメラ燃え上がるときの轟音が劇場を覆う。ものすごい迫力である。
しかしこのシーン以外は静かで美しい映画。モンタナの当時の風景を見事に再現しつつ、当時のアメリカの一般家庭にありがちな現実を示している。

我々が物心ついたとき、ちょうどアメリカが建国200年という時期でもあり、自由という名のアメリカを想像していた。アメリカは素晴らしい国で、我々はアメリカに憧れ学んできた、、、つもりだった。しかし当のアメリカの一般家庭、特に地方都市における失業率は高く、日本人が憧れるアメリカは極めて一部のきれいごとでしかなかったことがわかってくる。
特に海外に出て、日本以外の国から見るアメリカは世界からほとんどリスペクトされていないダメな国である。
残念なのか、そのダメなアメリカを日本がトレースしてきたことである。
そんなことが去来する素晴らしい映画。映画とはかくも時代と国を超えて我々に色々なことを教えてくれる。映画を愛し、映画に接してきて心からよかったと思う。
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